オーガニック(有機農業)を理解する3つの本質を説明します

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オーガニック(有機農業)を理解する3つの条件を説明します
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オーガニックや有機という言葉は新鮮に感じますが100年の歴史があります。

街中では食品やコスメ、繊維や雑貨として生活の中に溶け込み日常的になりました。

そんなオーガニックや有機にはどんな意味があるのか? ということがこの記事では理解できるように詳しく説明します。

 
コウスケ
コウスケ

この記事を書いている私はオーガニック農業歴5年、有機JAS有機農産物生産行程管理を2年間担当してます。

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  1. 有機農業の3つの本質を解説します。これでオーガニック(有機)が理解できます。
    1. オーガニック農業の意味と目的
    2. 本質1:オーガニック農業の国際的な基準。各国や民間団体によるそれぞれ独自のオーガニック農業制度と基準。
      1. 国際機関コーデックス委員会によるオーガニック農業の国際的な指針
      2. 各国政府 独自のオーガニック農業制度とオーガニック基準
      3. 民間団体の有機認証機関 独自のオーガニック農業制度とオーガニック基準
    3. 本質2:オーガニック農業が食料の生産活動において実行していること
      1. オーガニック農業は地球の健全性を高める
      2. オーガニック農業は健全な農産物を育てる
      3. オーガニック農業をおこなうことで人は多様な生物の健康のサポートリーダーになる
      4. オーガニック農業は畜産物として飼育する動物の生命を大切に育てる
        1. 動物を守るための基準
      5. 貧困、飢餓、不平等から人々を救済する手段となる
        1. 貧困, 飢餓, 不平等から人々を守る基準
        2. 平等で公平な取り引きをおこなうのための基準
        3. 有機農業の技術提供を行う機関
    4. 本質3:有機農業のこれからの目的
      1.  国際連合による啓発活動 家族農業の10年(2019〜2028年)
      2. SDGs:持続可能な開発目標「持続可能な開発のための2030アジェンダ」(2015年~2030年)
        1. 各持続可能な開発目標(SDG)ゼロ予算自然農法(ZBNF: Zero Budget Natural Farming)
  2. まとめ 
    1. オーガニックの歴史
      1. オーガニック(有機)農業の先駆者たち

有機農業の3つの本質を解説します。これでオーガニック(有機)が理解できます。

 

 

地球と自然

オーガニック農業の意味と目的

オーガニックとは有機という意味です。オーガニックは食料の生産方法の一つでその生産活動は農業から始まりました。

オーガニック農業は地球を健康にします。そして健康な地球は人や野菜という生物を健康的に育みます。それがオーガニック野菜が健康に良い理由です。

地球と地球が育む生物たちの健康は結びついている共同体です。オーガニックの生産活動とは地球の活動に調和して地球が育む生物に寄り添うことです。

オーガニック農業の目的は地球と地球が育む生物を健康することです。それをずっと先の未来まで継続していくことです。

 

本質1:オーガニック農業の国際的な基準。各国や民間団体によるそれぞれ独自のオーガニック農業制度と基準。

ラデッシュと手

国際機関コーデックス委員会によって国際的な有機農業の指針が定められていて、これを基礎として各国政府独自や民間団体がそれぞれ独自の有機農業の栽培手法や有機基準を策定しています。

 

国際機関コーデックス委員会によるオーガニック農業の国際的な指針

 

有機的に生産される食品の生産、加工、表示、及び販売に係るガイドライン

出典 コーデックス委員会による有機的に生産される食品の生産、加工、表示、及び販売に係るガイドライン 【PDFファイル形式】

(補足 有機的とはオーガニック的と同じ意味です)

国際機関コーデックス委員会によるオーガニック農業の国際的な指針:「有機的に生産される食品の生産、加工、表示、及び販売に係るガイドライン」

(「有機的に生産される食品の生産、加工、表示、及び販売に係るガイドライン」は最低限の必ずクリアすべき基準です。各国の多くはこのガイドラインをもとに独自の厳格なオーガニック基準の制度を策定しています。)

 

オーガニック農業は地球環境の健全性を向上させるための方法であり遺伝子操作や遺伝子組み換え生物(GEOやGMO)は認められず、化学合成肥料や農薬の使用を避けることを基本として大気、土、水、をできる限り汚さない手法で栽培を行う。

 

オーガニック農業の目的は地球と生物の健康の水準を高めることによって農産物の生産を向上させること。
(発酵を促す微生物は植物の成長に最適な土壌をつくり蜂は受粉を助ける。農産物は生物たちが健康なほど生産性が高まるため生態系の健全性を向上させて最適な状態にする。)

 

「有機的に生産される食品の生産、加工、表示、及び販売に係るガイドライン」は国際水準としての有機農業の指針をしめすためのアイテムであり、各国は地理的条件など地域に応じた自国の有機農業制度の策定が望まれる。自国の有機農業の制度を改善しながら地球環境の保護を行うこと。

 

CAC(Codex Alimentarius Commission):コーデックス委員会(FAOとWHOが共同で運営する国際機関) 設立1963年 本部所在地 ローマ(イタリア) FAO本部内に設置

 

FAO:国際連合専門機関 国際連合食糧農業機関 設立1945年10月16日 本部所在地 ローマ(イタリア)

 

WHO:国際連合専門機関 世界保健機関 設立1948年4月7日 本部所在地 ジュネーブ(スイス)

各国政府 独自のオーガニック農業制度とオーガニック基準

EU(欧州連合) 欧州委員会 農業・農村開発総局によるEU有機農業規則制度(1991年~) 

EU(欧州連合)の有機認証ロゴ ユーロリーフ

EU(欧州連合)有機認証ロゴ ユーロリーフ

出典 欧州委員会

ユーロリーフは 欧州連合と自然の融合の象徴でEU有機農業規則に準拠することを示している。

 

オーガニック基準 EU(欧州連合)

原材料の95%以上がオーガニック成分で作られている農産物や加工食品であることを認証する。

 

 

アメリカ 農務省 全米オーガニックプログラム(NOP)によるオーガニック食品基準(2002年~)

アメリカの有機認証ロゴ USDA

アメリカ有機認証ロゴ USDA

出典 米国農務省

USDA ORGANICロゴはアメリカ合衆国 農務省が有機認証をしていることを示す

 

オーガニック基準1 USDA Organic【100% Organic 】

原材料は100%オーガニック成分 で作られている有機加工食品であることを認証している

 

オーガニック基準2 USDA Organic【Organic】

原材料の95%以上がオーガニック成分で作られている農産物であることを認証している

 

オーガニック基準3 Made with Organic ingredients

原材料の70%~94%がオーガニック成分で作られている製品はUSDA Organicの表示をしてはいけない。(原材料の表示はオーガニック成分の3種類まで記載をしてもよい)

 

日本 農林水産省による有機JAS制度(2000年~)

日本の有機認証ロゴ 有機JAS

日本有機認証ロゴ 有機JAS

出典 農林水産省

有機JAS規格マークは日本農林規格 有機食品によって有機認証をしていることを示す

 

オーガニック基準 有機JAS制度  

有機農産物の栽培に使用する原材料においてオーガニック成分の割合を算出する認証はしていません。有機認証基準の同等性を認める国はあります。

 

民間団体の有機認証機関 独自のオーガニック農業制度とオーガニック基準

ソイル・アソシエーション 英国土壌協会 設立1946年 本部所在地 ブリストル(イギリス)

ソイルアソシエーションの有機認証ロゴ

ソイルアソシエーション有機認証ロゴ

出典 ソイルアソシエーション

オーガニック基準 ソイル・アソシエーション

原材料の95%以上がオーガニック成分で作られている農産物や加工食品であることを認証している

 

特徴

創設者の一人がレディ・イブ・バルフォアという伝統ある有機認証機関。

EU有機農業規則制度を有機基準の基礎としてさらに高い有機認証基準制度を策定する。

有機農業による栽培をおこない有機農産物の高い栄養価、有機農業による生産性の高さ、地球環境の健全性を高めることを伝えている。

 

日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会  設立1993年 本部所在地 東京(日本)

JONAの有機認証ロゴ

JONA有機認証ロゴ

出典 日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会

オーガニック基準 日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会(JONA)

JONA独自認証、有機JAS規格、EU有機農業規則、カナダCOR有機認証制度、IFORM認証

 

特徴

日本で最初に設立された有機認証機関。厳格な有機基準と検査によって有機JASでは有機認証をしていない製品も有機認証の対象としている。

JONA有機認証の対象  有機農産物、有機加工食品、有機畜産物、有機酒類、有機化粧品、有機養蜂、有機水産物、有機微細藻、オーガニックレストランの認証

本質2:オーガニック農業が食料の生産活動において実行していること

両手で植物をすくう

 

 

オーガニック農業が農産物や畜産物を生産するために実行していることを5つ紹介します。

オーガニック農業は地球の健全性を高める

オーガニック農業は農産物を栽培するために地球を健康にします。健康な地球が健康な農産物を育みます。地球の循環機能を高めると生物は健康になりその活動はエネルギーとなって次の生物を育み、次から次へ循環していきます。地球が健康であることはオーガニック農業の栽培にとって大切な条件です。

オーガニック農業は健全な農産物を育てる

オーガニック農業の栽培では自然が育む野花や木の葉などの植物を炭素資材として使用します。土壌に炭素を蓄えると発酵を促す微生物が育ち、活発になるほど農産物の生産性は向上します。この栽培手法では野菜の腐敗は遅く虫の発生も少ないです。そして味はとてもおいしくなります。

オーガニック農業をおこなうことで人は多様な生物の健康のサポートリーダーになる

オーガニック農業の農産物は虫の発生や病気が少なく地球への化学物質の投与を必要としません。地球も生物も化学的なダメージを負いません。発酵を促す微生物は農産物の成長に最適な土壌をつくり蜂は受粉を助けます。有機農業では多様な生物を大切な共同体としてその生態系を大切に守ります。

 

オーガニック農業は畜産物として飼育する動物の生命を大切に育てる

オーガニック農業では畜産物として飼育する動物が望む生活が送れるように配慮します。快適な屋内環境と屋外の自然環境を提供して100%有機飼料と清潔な水を十分に与えます。病気や怪我のときには獣医師による適切な治療をおこない、生を終えるまで必要のない苦痛や不安を与えません。

 

動物を守るための基準

OIE:世界動物保健機関(旧名称 OIE: 国際獣疫事務局) 設立1924年1月25日 本部所在地 パリ(フランス)

陸生動物衛生規約 アニマル ウェルフェア

OIE:世界動物保健機関

OIE:世界動物保健機関

出典 OIE:世界動物保健機関

 

 

 

WTO:世界貿易機関 設立1955年1月1日 本部所在地 ジュネーブ(スイス)

SPS協定(衛生植物検疫処置の適用に関する協定)

WTO:世界貿易機関

WTO:世界貿易機関

出典 WTO:世界貿易機関

貧困、飢餓、不平等から人々を救済する手段となる

栄養を得る食べ物がなかったり搾取を目的とした強制労働や不平等な社会の中にいる。そんな困難な環境の犠牲になる生き方を終わりにして自由意思による活動を選ぶとき、有機農業はそれを実現させます。有機農業の技術的な教育による自律の協力と国際フェアトレード基準による自立の支援がなされています。

有機農業を始めるときに多くの予算は必要としません。農産物の栽培に化学物質は必要とせず、小規模から栽培をおこなうなら農業機械もいりません。農産物を食べる動物が地域に生息しているなら柵や餌付けエリアを設置します。必要なのは暖かさと太陽の光です。そして野花が育つ土壌と農具と種子があれば今すぐ開始できます。

 

 

貧困, 飢餓, 不平等から人々を守る基準

ILO:国際連合専門機関 国際労働機関 設立1919年 本部所在地 ジュネーブ(スイス)

国際労働基準 中核的労働基準 4分野・8条約(基本8条約)

ILO:国際連合専門機関 国際労働機関

ILO:国際連合専門機関 国際労働機関

出典 ILO:国際連合専門機関 国際労働機関

 

 

平等で公平な取り引きをおこなうのための基準

FIとWFTOが制定する国際フェアトレード憲章

FIとWFTOが制定する国際フェアトレード憲章

国際フェアトレード憲章

出典:(一社)日本フェアトレード・フォーラム ピープルツリー

 

WFTO:世界フェアトレード機関 (旧名称 IFAT:国際オルタナティブ トレード連盟)

設立1989年 本部所在地 (クレンボルフ)オランダ

WFTO:世界フェアトレード機関

WFTO:世界フェアトレード機関

出典 WFTO:世界フェアトレード機関

 

FI:フェアトレード インターナショナル (旧名称 FLO:国際フェアトレード ラベル機構)

設立1997年 本部所在地 ボン(ドイツ)

 

FI:フェアトレード インターナショナル

FI:フェアトレード インターナショナル

出典 FI:フェアトレード インターナショナル 

 

有機農業の技術提供を行う機関

IFOAM-Organics International:国際有機農業連盟 設立1972年11月5日 本部所在地 ボン(ドイツ)

IFOAM-Organics International:国際有機農業連盟

IFOAM-Organics International:国際有機農業連盟

出典 IFOAM-Organics International:国際有機農業連盟

 

FAO:国際連合専門機関 国際連合食糧農業機関 設立1945年10月16日 本部所在地 ローマ(イタリア)

FAO:国際連合専門機関 国際連合食糧農業機関

FAO:国際連合食糧農業機関

出典 FAO:国際連合食糧農業機関

 

PEAS:People Environment and Sustainability Foundation 設立2013年 本部所在地 イコット・エックペン(ナイジェリア)

PEAS:People Environment and Sustainability Foundation

PEAS:People Environment and Sustainability Foundation

出典 PEAS:People Environment and Sustainability Foundation

 

 

本質3:有機農業のこれからの目的

 

自然と人々のシルエット

農業は継続して自然に影響を与え、直接的に地球環境を変えます。陸上では農業が地球を改善できる一番近い場所にいます。オーガニック農業の目的は地球と生物を健康にすることです。国際連合が主導する各国共通の計画と目標には農業に求められていることがあります。それはオーガニック農業にできることと一致します。

 

 国際連合による啓発活動 家族農業の10年(2019〜2028年)

国際連合啓発活動 家族農業の10年

国際連合 家族農業10年

出典 FAO:国際連合専門機関 国際連合食糧農業機関

 

家族農業は労働力の半分以上を自身の家族でまかないます。世界の農業は90%が家族で営まれ, その農場規模は70%が1ha(100m×100m)未満です。家族農業は世界の食料の80%を生産します。小規模農業の土地生産性と資源の有効利用は地球持続率にとって中心的な役割です。

FAO:国際連合専門機関 国際連合食糧農業機関とIFAD:国際連合専門機関 国際農業開発基金は、家族農林漁業者と各国の行動計画NAP(ナショナル・アクション・プラン)を実施する組織を支援します。

 

SDGs:持続可能な開発目標「持続可能な開発のための2030アジェンダ」(2015年~2030年)

SDGs:持続可能な開発目標「持続可能な開発のための2030アジェンダ」

SDGs:持続可能な開発目標「持続可能な開発のための2030アジェンダ」

出典 国際連合広報センター

SDGs:持続可能な開発目標は生物多様性の絶滅と気候変動をとめて飢餓と不平等を終わらせる行動計画です。愛ある団結、調和による平和、地球を存続させるための開発にもとづく17種類の目標は全ての人のためにあり、誰一人置き去りにしないという言葉にはあなたの尊厳への思いが込められいます。

各持続可能な開発目標(SDG)ゼロ予算自然農法(ZBNF: Zero Budget Natural Farming)

ゼロ予算自然農法(ZBNF):インドで具体化する農業革命 【動画】

出典 国際連合広報センター

地球の持続可能性を高める計画の一つであるゼロ予算自然農法(ZBNF:Zero Budget Natural Farming)は篤農家、福岡正信(1913~2008年)によるオーガニック農業の栽培手法が影響を与えています。

まとめ 

大地と朝陽

オーガニック(有機)は先駆者たちから受け継がれた有機農業は地球と地球が育む生物の永続性をテーマにした食料の生産方法です。

オーガニックの歴史

オーガニックという言葉は「大地に目を向けて」という農業の本に書かれることによって誕生しました。

本を書いたのはウォルター・ノースボーン (1896~1982)(イギリス)です。

1920年頃、世界各地で同時期にオーガニック(有機)農業の先駆者が誕生しました。先駆者たちによる有機農産物の生産活動はそれぞれ独自の栽培手法によって伝えられ、そして運動となって世界各地に広まりました。

オーガニック(有機)農業の先駆者たち

アルバート・ハワード (1873~1947) イギリス

ウォルター・ノースボーン (1896~1982) イギリス

レディ・イブ・バルフォア (1899~1990) イギリス

ハンズ・ミュラー (1891~1988) スイス

マリア・グラビー (1894~1864) スイス

一楽 照雄 (1906~1994) 日本

レイチェル・カーソン (1907~1964) アメリカ  生物学者 「沈黙の春」著者

 

市民運動として拡大する有機農業はフランスにIFOAM-Organics International(国際有機農業連盟)を設立させました。

 

レディ・イブ・バルフォアを創始者として始動したオーガニックグループは農業において国際連合専門組織と連携する世界規模の民間団体となってオーガニックの普及をおこなっています。現在の本部はドイツにあります。

IFOAM-Organics International(国際有機農業連盟)は国際機関コーデックス委員会による「有機的に生産される食品の生産、加工、表示、及び販売に係るガイドライン」制度の策定に深く関与しています。

 

IFOAM-Organics International:国際有機農業連盟 設立1972年11月5日 本部所在地 ボン(ドイツ)

IFOAM-Organics International:国際有機農業連盟

IFOAM-Organics International:国際有機農業連盟

出典 IFOAM-Organics International:国際有機農業連盟

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